確定申告は、数字そのものよりも「何を集めて、どこへ入力し、最後に何を確認するか」が見えないせいで重く感じます。freee会計は質問形式で進めやすい一方、領収書・売上・控除書類が散らかったままだと途中で手が止まります。
そこで使うのがChatGPTです。税金の判断をAIに丸投げするのではなく、書類の整理、経費メモの分類、freee入力前の抜け漏れチェック、税理士や税務署へ聞く質問文づくりに使います。
1. まず全体像:ChatGPTは「考える税理士」ではなく「整理係」として使う

この方法の肝は、freeeとChatGPTの役割を分けることです。freeeは申告書作成と入力の本線、ChatGPTはその前後にある整理・確認・文章化の補助です。
| 工程 | 使うもの | やること | 完成するもの |
|---|---|---|---|
| 入口 | 領収書、売上明細、通帳、カード明細 | 素材を集める | 未整理の申告材料 |
| 整理 | ChatGPT | 支出メモを分類し、足りない情報を洗い出す | 入力前チェック表 |
| 入力 | freee会計 | 売上・経費・控除を画面の質問に沿って入力 | 申告書の下書き |
| 確認 | ChatGPT+人間 | 抜け漏れ質問、専門家への確認文を作る | 質問リストと最終チェック |
| 提出 | freee/e-Tax等 | 内容を確認して提出・保存 | 控えと来年用メモ |
斎藤
2. 最初に集める書類:freeeに入れる前の準備物チェック

freeeの入力画面に入る前に、まず現実世界の材料を揃えます。ここを飛ばすと、入力中に何度も中断して、結局「また今度」になります。
| 分類 | 具体例 | ChatGPTでできる補助 |
|---|---|---|
| 売上 | 振込明細、売上管理ツールのCSV、請求書、入金履歴 | 月別・取引先別に一覧化する |
| 経費 | 領収書、レシート、請求書、カード明細、銀行明細 | 日付・金額・用途・候補勘定科目の表にする |
| 給与関係 | 副業会社員なら源泉徴収票 | 入力項目のチェックリスト化 |
| 控除書類 | 国民年金、国保、生命保険、地震保険、iDeCo、寄附金など | 証明書の有無を確認する一覧にする |
| 現金支出 | 交通費、少額消耗品、現金払いのメモ | レシートなしメモを質問リスト化 |
- 売上は月別にまとまっているか
- カード明細に私用と事業用が混ざっていないか
- 控除証明書が郵送/電子どちらで届いているか
- 現金払いの経費メモが抜けていないか
- 家事按分が必要そうな通信費・家賃・電気代があるか
3. ChatGPTで領収書メモを「freeeに入れやすい形」へ整える

ChatGPTの一番使いやすい場面は、バラバラのメモを表にする作業です。たとえば「3/4 コンビニ 680円 プリンタ用紙」「3/8 電車 540円 打合せ」などの雑なメモを、freee入力前の確認表へ変換できます。
| 工程 | 人間がやる | ChatGPTがやる | freeeでやる |
|---|---|---|---|
| 整理 | 領収書メモを集める | 表に変換し確認点を出す | 内容確認後に入力する |
| 元メモ | ChatGPTで整える列 | 人間が見る点 |
|---|---|---|
| カフェ 980円 作業 | 会議費/雑費候補、用途メモ | 単なる飲食か、仕事目的の説明があるか |
| Amazon 3,980円 ケーブル | 消耗品費候補、商品名 | 私用と混ざっていないか |
| 電車 540円 打合せ | 旅費交通費候補、行き先 | 相手・目的を残しているか |
| スマホ代 | 通信費候補、按分要否 | 事業利用割合を説明できるか |
4. freee入力前チェック:画面に入る前に抜け漏れを潰す

freeeは基本情報、収支、控除、確認、提出という順番で進めやすい設計です。ただし、途中で「源泉徴収票がない」「国民年金の控除証明書が見つからない」となると一気に止まります。
- 売上と入金履歴を月別に並べる
- 経費を日付順に並べ、証拠があるもの/要確認のものを分ける
- 控除証明書を手元に集める
- 副業会社員なら源泉徴収票を準備する
- freeeに入れる前に「不足書類」と「質問リスト」を作る
| 確認項目 | OKの状態 | 不足時の次アクション |
|---|---|---|
| 売上 | 月別の入金・請求・売上データが揃う | 取引先/サービス別にCSVや明細を取得 |
| 経費 | 日付・金額・用途・証憑が揃う | レシート写真やカード明細を追加確認 |
| 控除 | 証明書や支払額が分かる | 保険会社/年金/寄附先の書類を探す |
| 給与 | 源泉徴収票が手元にある | 勤務先や電子交付サイトで確認 |
| 不明点 | 質問文にしてある | freeeヘルプ、税務署、税理士に確認 |
5. 税務判断をAIに丸投げしない:危ない質問と安全な質問の違い

ChatGPTは便利ですが、税務判断の責任を代わりに負ってくれるわけではありません。特に控除、経費可否、青色申告、インボイス、扶養、医療費、電子帳簿保存は、条件次第で答えが変わります。
| 危ない聞き方 | 安全な聞き方 |
|---|---|
| この支出は経費にできますか? | この支出を確認する時に見るべき論点を列挙してください |
| 医療費控除に入れていい? | 医療費控除で一般的に確認する書類と条件を整理してください |
| インボイス登録すべき? | インボイス登録を検討する時の確認項目を整理してください |
| 扶養から外れますか? | 扶養判定で関係しそうな収入・所得・確認先を整理してください |
| 青色申告で得しますか? | 青色申告を検討する時のメリット・準備物・注意点を表にしてください |
6. 税理士・税務署に聞く質問文をChatGPTで作る

初心者が専門家に相談する時、いちばん難しいのは「何をどう聞けばいいか」です。ChatGPTには、状況を箇条書きにして質問文へ変換させる役割が向いています。
| 入れる情報 | 例 | 質問に変わる内容 |
|---|---|---|
| 事業内容 | ブログ、SNS運用、デザイン、物販など | この支出が事業関連と説明できるか |
| 収入形態 | 報酬、広告収入、販売収入、給与あり | 所得区分や源泉徴収の確認 |
| 経費候補 | 通信費、家賃、サブスク、PC、交通費 | 按分や証憑の確認 |
| 控除候補 | 保険、年金、寄附、医療費 | 必要書類と対象可否の確認 |
| 迷っている点 | 青色申告、インボイス、扶養 | 判断に必要な条件の確認 |
斎藤
7. 今日からできる7日間ロードマップ

確定申告準備は一気に終わらせようとすると重いので、7日間に分けて進めるのがおすすめです。1日1テーマにすれば、ChatGPTもfreeeも使いやすくなります。
- 1日目:売上・入金データを集める
- 2日目:経費レシートとカード明細を集める
- 3日目:ChatGPTで経費メモを表に整える
- 4日目:控除証明書と給与関連書類を確認する
- 5日目:freeeへ入力し、不足項目をメモする
- 6日目:ChatGPTで質問リストを作り、迷う項目を確認する
- 7日目:申告前チェックリストと来年用テンプレを保存する