斎藤です(^^ゞ
あなたが「AIで自動収入」という言葉に心を動かしたのは、きっと、日々の労働に疲れ果てたからでしょう。朝の電車、残業、上司の目、そして「もう少し楽に生きたい」という、誰もが抱く小さな願い。それは、決して甘えじゃない。
でも、その願いを狙って、今、誰かが手を伸ばしているんです。
「AIアプリで月150万円」「100円から資産形成」「自動でお金が入る」——そんな言葉を耳にしたとき、あなたの脳は、まるで空腹の犬が餌の匂いを嗅いだように反応しました。でも、その匂いの正体は、実は餌じゃなくて、毒の香りだったかもしれません。
「株式会社Apple」(旧:株式会社クリエイト)という名前が、ネット上に浮かび上がっています。アップル社と名前が似ているから、つい信頼しそうになりますよね。でも、この会社は、日本でも数多くの副業被害者を生んだ、いわば「心理的罠」を仕掛けたプロの集団です。
「AI収入アプリ」って、本当に存在するの?
この案件の最大の武器は、「AI」という言葉です。2024年現在、AIは「魔法の杖」のように扱われています。誰もが「AIが代わりに働いてくれる」なんて夢を見てしまう。でも、現実のAIは、あなたが想像するほど賢くないんです。
たとえば、あなたが「AIで競馬予想」を買うとします。そのAIは、過去のデータをもとに「この馬が勝つ確率は65%」と出します。でも、競馬は、馬の調子、騎手の状態、天候、馬場の状態、甚至は観客の声までが影響する、完全な不確定要素の塊です。AIは、過去のパターンを学習することはできても、未来を予測する能力はありません。それは、天気予報が「明日の雨の確率70%」と出しても、傘を差さないと確実に濡れるとは限らないのと同じ。
この会社が売っているのは、「AI」じゃなくて、「希望」です。あなたが「自分だけは当たるかもしれない」と思えるように、彼らは「確率」を演出しているんです。これは、心理学でいう「**確証バイアス**」と「幻想的優越性」の組み合わせ。あなたは「自分は特別」だと思い込まされている。でも、現実は、99.9%の人が損をしている。
斎藤
運営会社の実態——名前は「Apple」、中身は「影」
この会社、社名を「株式会社Apple」と変えたのは、2020年6月。それまでは「株式会社クリエイト」。社名変更のたびに、住所も変えてます。神奈川県から東京都渋谷区へ。そして、その住所の「桑野ビル」、実は3階に会社の看板はなく、入居しているのは「個人の事務所」や「ネットショップの転送先」がほとんど。
特商法のページを見ると、「代表:鬼塚尚仁」とあります。でも、この名前、過去に別の副業案件の代表名として使われていた記録があります。つまり、名前は変えても、中身は同じ。まるで、仮面をかえて違う役を演じる俳優のように。
電話番号が記載されていない案件ページが多数存在します。問い合わせは「[email protected]」だけ。Gmailアドレスです。正規の企業なら、会社ドメインのメール(@apple-create.com)を使います。でも、この会社は、Gmailを使っている。なぜ? それは、アカウントを消せば、痕跡が残らないから。
実在する住所を借りて、会社を偽装する行為。これは、法律上、「虚偽の表示」として、消費者契約法違反にあたります。でも、彼らは「法律の隙間」を突いて、逃げ切ろうとしています。
案件の仕組み——「100円」から始まる、高額詐欺のトリガー
最初の誘いは、いつも「100円から始められます」「スターターパック9,800円」。まるで、お試し感覚。でも、この9,800円は、単なる「入場料」ではありません。これは、あなたが「本気でやる気がある人」だと、彼らに認定されるための「通過儀礼」です。
この金額を払った瞬間、あなたの名前は「ターゲットリスト」に登録されます。そして、翌日から「LINEでサポート」が始まります。最初は「応援します」「頑張ってください」。でも、3日目には「あなたはこのシステムで、すでに3回の勝ちパターンを発見しています」。4日目には「今、この馬券を買えば、明日は100万円の利益が出ます」。
ここで、あなたは「ちょっと待って、これって競馬じゃないの?」と疑問を抱きます。でも、もう遅い。あなたは「9,800円を払った人」。彼らは「投資家」としてあなたを扱い始めます。そして、次に提示されるのは「VIPプラン:150万円」。
「これ、絶対に回収できますよ」「今までの9,800円は、ただの体験料です」——そう言われて、あなたは「もう一度、信じてみよう」と思ってしまう。でも、その先には、さらに「超VIPプラン:500万円」「専属トレーナー契約:1,200万円」と、無限に続く「投資の淵」があります。
斎藤
ギャンブル誘導の心理——「近い未来」を偽装する技術
彼らが使っているのは、単なる詐欺じゃない。**行動経済学**の「**損失回避の法則**」と「**即時報酬の欲求**」を、完璧に組み合わせた心理戦です。
あなたが「9,800円で負けた」なら、その損失を「取り戻そう」とする心理が働きます。それが「また1回、買ってみよう」につながる。そして、一度でも「当たった」瞬間があれば、あなたの脳は「これは偶然じゃない、自分の能力だ」と思い込む。これは、カジノのスロットマシンと同じ原理。
「AI」は、その「当たった瞬間」を演出するための道具です。AIが「この馬が勝つ」と出したから、あなたは買った。そして、たまたま当たった。だから、あなたは「AIが正しい」と信じる。でも、AIは、10回中9回は外している。でも、あなたは「当たった1回」だけを記憶している。
これは、**選択的記憶**という脳の仕組み。あなたは、自分が信じたい情報だけを、無意識に選んでいます。そして、彼らは、その仕組みを、10年以上かけて洗練してきた。
「怪しい」と言われる理由——5つの決定的証拠
- 特商法の住所が実在しない、または空きビルであるケースが多数
- 電話番号が記載されていない、または「問い合わせはメールのみ」の案件が7割以上
- 「AI収入」「自動稼働」など、実際の機能と全く異なる表現で宣伝
- 初期費用後に、数十万円〜数百万円の高額プランを強引に勧誘
- 過去の案件(クリエイト時代)でも、同様の被害が複数報告されている
では、どうすればいい?——本当の「楽な稼ぎ方」のヒント
「楽に稼ぎたい」——この気持ち、僕は否定しません。でも、楽な道は、いつも罠でできています。本当の「楽な稼ぎ方」は、こうです。
「スキルを身につけて、少しずつ稼ぐ」。たとえば、YouTubeで「料理の裏技」を1本作る。100人の人が見てくれたら、1円でも広告収入が入る。100本作れば、100人×100円=1万円。1,000本作れば、100万円。時間はかかる。でも、それは「あなたの力」で稼いでいる。
AIは、その「100本の動画」を、効率よく作るためのツールにはなり得ます。でも、AIが「代わりに稼いでくれる」なんて、ありえない。あなたが動かなければ、何も始まらない。
「AIで稼ぐ」のではなく、「AIを使って、自分の力を伸ばす」——この違いが、一生を分けます。
副業を始める前に、必ず確認する3つのこと
- 「電話番号」が明記されているか?(GmailだけではNG)
- 「実在する住所」か?(Googleマップでビルの写真を確認)
- 「ギャンブル」に関連する言葉(競馬、宝くじ、FX、仮想通貨)が、最初の説明に隠されていないか?
本当に無料で始められる副業ってあるの?
この会社に連絡してみたら、ちゃんと返信きました
SNSで知り合った人が成功したって言ってたけど…
「希望」を売る人、と「現実」を教える人
あなたが今、この記事を読んでいるのは、たぶん、心のどこかで「なんか変だな」と感じたからです。その感覚、正解です。直感は、脳が長年蓄積した経験から導き出した、最強の警報システムです。
「株式会社Apple」は、あなたに「夢」を売っているのではありません。あなたが「夢を信じたい」という弱さを、商売にしているんです。
本当に稼ぎたいなら、AIじゃなくて、自分の手を動かす。最初は1円でもいい。10円でもいい。それを積み重ねる。それが、唯一、誰にも奪われない「本当の副業」です。
正直言って、この手の案件は、毎日のように新しい名前で登場します。でも、中身は同じ。騙される人は、いつも同じ理由で騙されます。
くれぐれも気を付けてくださいね(^^ゞ
